青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―


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 From:***@***...
 件名:ゲームルール!!
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 \ゲームルール/

 親愛なる
 荒川チームさま

 ご参加
 ありがとうございます^^

 あなた方の
 お早い気付き
 予想外でした!!

 予想GUY☆
 なんちゃって♪

  :
  :

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忌々しくも白々しい文面である。 

舌を鳴らしながら文面を読み進めていくと、ゲームのルールが記載されていた。

ルールはいたってシンプルなもので、商品場所当てゲームらしい。

自分達が獲得できる商品を一時間以内に探すという、シンプル且つ無茶振りなもの。


土地勘に優れた荒川チームならば簡単なゲームだと記されているが、土地勘に優れている人物が欠けていることを知っていての文章である。


「場所当ては、これから一斉送信した人物達にヒントを送る。そいつ等を探し出して場所を特定せよ。ちなみに送信相手は商品と関連した人物、か。タイムリミットは六時だと?」
 

今の時刻は五時。時間がない。

顔を顰めるヨウは早速チームメートにメールが来たかと尋ねる。

七人中ひとりくらい挑発の意味で、自分達にメールが送られてきても良いと思うのだが。


するとワタルが手を挙げてきたと答えた。


「ヒントは五丁目だってよんさま」


まったく意味のなさないヒントである。

挑発されているようにしか思えない。


けれどワタルに一斉送信のメールが届いたということは、他の六人も絞れる。


何故ならば一斉送信すると必ず相手のメアドが表記されるのだから。
 

しかし。


「駄目だぜヨウ。分からない。俺サマ以外のメアドは表記されていない」

「はあ? 嘘だろ?!」


意味が分からないとヨウは声音を張る。

ワタルの携帯を取り上げて確認してみると、本当にワタル以外のメールアドレスは表記されていない。

「なんで」言葉を失うヨウに、「ヤラれた。Bccだ!」ハジメがうめき声を上げた。


『Bcc』


受信者が自分以外にもそのメールを受け取った人がいるかどうかを知ることのできない機能のこと。

それを使われてしまったのだとハジメは顔を歪めた。

つまり地道に残り六人を探すしか方法はないのだ。
 
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