青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
一方でど阿呆発言者、得意げな顔をして話を続けた。
「俺はチームのリーダーとしてリーダーなりにこれからのことを考えた。
里見達は矢島を俺等の監視として一目置いている。
あいつは正式な仲間だろうから、下手に行動するとすぐあいつの耳に入っちまう。ムカつくがあいつはヤマトも認めた狡い策士。慎重に行動しねぇと」
とはいえ、ヤラれるばっかなんざ趣味じゃねえ。
里見達がしでかした行為に対して礼のひとつでもしねぇと気が済まない。
あいつは真杉事件を皮切りに、俺等に挑発ばっかしかけてきやがった。
Mじゃねえ俺等だから?
これからもあいつ等の目論む行為を黙って甘受するなんざ到底ごめんだ。
が、里見達自身の情報が少ない以上は下手に行動もできねぇ。
手をこまねくのは癪だが、里見達は今まで喧嘩してきたどの不良達とも系統が違う。慎重にいきてぇ。
ヤマトからの情報だと、隣町某17番地で里見等が何か騒動を起こしたらしい。
付近をテリトリーにしている不良達が諍いを起こして盛っているとかなんとか。
正式なメンバーなら矢島が動かない筈はない。
舎弟二人はどうか知らねぇが、矢島は俺等がこの情報を得てどう動くかジッと観察しているかもしれねぇ。
だったらその矢島を逆に俺達が利用する。
監視返しって奴だ。
簡単に言えば矢島を付け回すんだよ。
気付かれないようにな。
ああ、ちなみに。
これはケイの家でRPGをしていた時に思いついた。
敵さんが執拗にプレイヤーを追い駆け回しているのを見て、「これだ!」って思ったわけだ。
「と、説明はこんなもんだが質問は?」
はい、俺は無実!
ストーカーの“ス”も関係ねぇじゃんかよー!
んでもって、ヨウ。その思いつきを話す前提はいらなかったんじゃね?!
俺、仲間から不要な疑心を向けられちまったじゃあーりませんか!
疑われた俺、めっちゃカワイソー!
ゲンナリする俺の隣で、「なるほどねぇ」ヨウにしちゃ頭が回ってるぜ、響子さんが納得している。
俺も納得したいところだけど、なんとも気分的に味が悪い。
だってまるで俺のせいでヨウがストーカー行為を思いついたみたいな流れになってんだもん。
俺がナニしたよ。
単にゲームをしていた。それだけなのに。
「異議がねぇなら」
これを試したいんだが、得意げな顔を作っているヨウに異論はない。
が、なにぶん俺達は単なる高校生でして。
ストーカーのやり方なんててんで分からないんですよ。はい。
てか作戦名変えないか?
ストーカーっての、なんかネーミング的に響きが悪い。
矢島を付け回すというより、やることは尾行なんだからビバ探偵ごっこで行こうぜ!
名探偵荒川チーム、ぜってぇこっちのがカッケー! 響き的にも二重丸だろ!