青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
「どーしよう。俺、また放課後呼び出されたんだけど。アーニキ、付き合ってくれね?」
「バーカ、すっぽかしちまえよ。真面目不良くん。テメェ、何もしちゃ無いんだし」
「でも怒られるの俺じゃね?」
「ンなの、シカトで貫き通しちまえ。チキンだな、テメェは」
チキンだと連呼して笑声を上げるヨウに、俺はほっといてくれと脹れる。
だけど次第次第につられて笑声を漏らし、「真面目くんの性分なんだろうな」言葉を返した。
俺はあの頃のように“白紙”にしたいと思わない・できない・できっこない。ヨウ達不良との出会いをなかったことにすることはできないんだ。
だって、こいつ等は俺の大切な友達で、かけがえのない俺の居場所なんだから。
「今日のこと、ワタル達に話せば爆笑されるだろうな」
「あ、想像できる。うわぁ、あんま話したくないかも」
2限目が始まるチャイムが鳴り響く中、俺達は笑声を漏らして教室を目指した。
去年とは違う、新しくて不慣れで戸惑いいっぱいの日々はまだ始まったばかりだ。
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