一途に IYOU〜背伸びのキス〜
確認するみたいに聞く。
悪あがきだって事は分かってた。
だって、椋ちゃんはあたしの目の前で違う人を選んだんだから。
カッコ悪いって事も分かってる。
こんな場所で、泣きそうになって……子供丸出しだ。
それでも。
聞かずにはいられなかった。
どんなに頑張っても。
どんなに追いかけても。
椋ちゃんは、振り向いてくれない。
そう言ってもらえない限り、あたしはきっとこの恋を終わりにできない。