一途に IYOU〜背伸びのキス〜


そうだ。
お昼休みにメールが入ったんだった。


「あ、みっちゃん、ごめん。
あたし、パパの会社に行かなきゃなんだった」
「あれ、一昨日くらいも行ってなかった?」
「うん。
今日はママがパパのカバンに入れる書類を、間違えてあたしのカバンに入れちゃったから。
それ、届けなくちゃで」
「咲良のお母さんって、ぬけてて可愛いよね」
「……まぁ、パパがメロメロになってるくらいだからね」


苦笑いしながら、みっちゃんと別れる。

2日前も行ったばかりなのに、今日も行ったら、完全に受付嬢に顔を覚えられちゃいそうだ。








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