悪魔が笑うから
シックなカバーを纏ったその本は、彼によく似合う。
なんだか、こうなるために生まれてきた感じ。
私はさりげなく(のつもり)長谷川くんの横に歩いた。
こんな日が来るなんて。
ドキドキヒートアップ!
心臓が口から出そう!
「かーえーでっ!」
どわぁ!!
「ユナ!」
「遅いからさぁ、探したよぉ。今日の会議早かったんだよね」
「そうなんだ・・・」
少し残念。
もうちょっと、このままでいたかったのに。