HAPPY RING
【裕紀side】

 テニス部の部室を通ると中には優以外誰もいなかった。

 優は机に突っ伏してて…。
 よく見ると泣いているようだった。

ぐいっ

「矢野…。静かにして。こっち来な」

 俺は優の親友・友恵に引っ張られ校舎裏につれてこられた。

「な…なんだよ…」

「あのね…。優がこの頃元気ないのは知ってるでしょ?実は…」

 理由を聞いて驚いた。

 和沙がいないから元気ないのかと思ってた。

 すると理由はそれだけじゃなかったんだ。

 和沙が自分のことを好きなのかわかんない…。
 好きとも言ってくれずに…。
 手さえつながず…。

 実際俺…優のこと好きだったけど…和沙がいるから身を引いてやったのに…。
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