HAPPY RING
「…じゃ、明日お願いします」

 そうかしこまってお願いしちゃった。

 だって…どうせ行くならおしゃれしたいの。
 和沙の隣にいてもいいような女の子でいたい。

 そう思ったのもやっぱり好きだからなんだろうな…。

 好きじゃなかったらそんなこと思ってなかった。

 恋焦がれるほど…和沙が好き…。

 想像してた恋とはかけ離れた恋だったなぁ…。

 恋って穏やかな気持ちだと思ってた。
 でもね…。
 あたしがしている恋は…好きで好きでたまらなくて、胸がいっぱいになって…。

 そう、少女漫画で読んだような恋じゃない。
 穏やかで静かなものじゃない。

 苦しいほど強く、焦がれるような恋だった。

 何度も涙をこぼした。
 何度苦しい想いしたかな…。
< 56 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop