HAPPY RING

水族館

「入るぞ?」

「う…うん」

 そう言ってるとぐいっと引っ張られた。

「ひゃっ!」

「くすっ…。優さ、めっちゃ緊張してるでしょ?そんなんじゃ今日もたねえぞ?」

 本当に一日もたなそう…。

 死ぬのも時間の問題かも。

「…ほら、めちゃくちゃ混んでるから俺の手放すんじゃねえぞ?」

 そう言ってあたしの手を引っ張り館内へ入った。

 薄暗い館内は一層雰囲気を醸しだしてくれた。

 恋人っていう雰囲気。
 ムードがもう恋人。

 家族で来てる人たちもいるけどカレカノが半数。

 その半数に入ってるんだもん。
 あたしたちも…。
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