HAPPY RING

「か～わいい～！サラもう大人だねぇ！」

「俺らが来た時は小さい子どもだったのにね。お母さんにぴったりくっついてたのに」

　あたしたちが来た時サラはお母さんのユラにくっついて離れなかった。

　そんな甘えん坊だったのに今はひとり立ちしてる。

「…ユラは…？」

　ユラを探していると調教師のお姉さんが近づいてきてこう言った。

「ユラは…昨年の12月永眠しましたよ」

「えっ？！」　

　ユラって死んじゃったの…？！
　あたしユラと写真撮ったんだよ…。

「そうですか…」

「それはそうと…。名東　和沙さんですよね？」

　それを聞いてあたしは肩をびくっとさせた。

「えっと…」