アナタがココにいてほしい
◆音楽の無い一日
ハルと連絡が取れなくなって次の日。
ユキは朝早くからハルのうちへ向かった。
そういえば
ハルのうちへ行ったのは
あの夏休み最後の日に一度だけだった。
「俺んち、散らかってるからユキんち行っていい?」
って
ハルはユキのうちにばかり来ていた。
ユキも一人暮らしだったから
ぜんぜん構わなかった。
だからハルの住んでいるアパートを探すのは
ちょっと大変だった。
「ここ・・だったっけ?」
ユキが辿りついたのは
入り組んだ路地の突き当たりの
小さくて汚いアパートだった。
正直、ユキには記憶がなかった。
あの日、どうやってハルのアパートへ行ったのか
思い出せない。
お酒を飲んで酔っ払っていたのかもしれない。
気がつくと裸で抱き合っていたのだ。
ユキが辿りついた汚いアパートは
人が住んでいる気配など無かった。
一階だったか
二階だった
それさえも覚えていない。
しばらくアパートのそばから人が出てくるのを待っていた。
その時、通りかかったお爺さんが声をかけてきた。
「お嬢さん、なにしてるの・・こんな場所で」
「あ、あの・・このアパートって誰か住んでいますか?」
ユキは声をかけられたことに驚くのと同時に
お爺さんにそう尋ねた。
「はっはっは、だーれも住んじゃおらんよ。見てご覧、近日取り壊しって書いてあるじゃろ。」
お爺さんが指をさした看板には確かにそう書いてあった。
「あ、ありがとうございます・・」
「気をつけてな」
優しく声をかけてくれたお爺さんと別れると
ユキはまたハルのアパートを探した。
でもそれらしきアパートは見つからなかった。
何度かハルに電話をしたが
ハルが電話に出ることは無かった。
ユキは夜まで街を歩き回った。
結局なにもわからず
ユキはうちへ帰りそのままベッドに倒れこみ眠ってしまった。
朝から晩まで
音楽を聞かないで過ごしたことなんで
これが初めてだった
ユキの枕は涙で濡れていた。
ユキは朝早くからハルのうちへ向かった。
そういえば
ハルのうちへ行ったのは
あの夏休み最後の日に一度だけだった。
「俺んち、散らかってるからユキんち行っていい?」
って
ハルはユキのうちにばかり来ていた。
ユキも一人暮らしだったから
ぜんぜん構わなかった。
だからハルの住んでいるアパートを探すのは
ちょっと大変だった。
「ここ・・だったっけ?」
ユキが辿りついたのは
入り組んだ路地の突き当たりの
小さくて汚いアパートだった。
正直、ユキには記憶がなかった。
あの日、どうやってハルのアパートへ行ったのか
思い出せない。
お酒を飲んで酔っ払っていたのかもしれない。
気がつくと裸で抱き合っていたのだ。
ユキが辿りついた汚いアパートは
人が住んでいる気配など無かった。
一階だったか
二階だった
それさえも覚えていない。
しばらくアパートのそばから人が出てくるのを待っていた。
その時、通りかかったお爺さんが声をかけてきた。
「お嬢さん、なにしてるの・・こんな場所で」
「あ、あの・・このアパートって誰か住んでいますか?」
ユキは声をかけられたことに驚くのと同時に
お爺さんにそう尋ねた。
「はっはっは、だーれも住んじゃおらんよ。見てご覧、近日取り壊しって書いてあるじゃろ。」
お爺さんが指をさした看板には確かにそう書いてあった。
「あ、ありがとうございます・・」
「気をつけてな」
優しく声をかけてくれたお爺さんと別れると
ユキはまたハルのアパートを探した。
でもそれらしきアパートは見つからなかった。
何度かハルに電話をしたが
ハルが電話に出ることは無かった。
ユキは夜まで街を歩き回った。
結局なにもわからず
ユキはうちへ帰りそのままベッドに倒れこみ眠ってしまった。
朝から晩まで
音楽を聞かないで過ごしたことなんで
これが初めてだった
ユキの枕は涙で濡れていた。