忘れたくない



次の日
お通夜だけだったので、2時間目まで学校に行った。
母は最後まで学校に行きなさいと言ったが私は学校に行っても皆が気を使う。
それが嫌で早く帰ってくることにした。


お通夜が始まった。
妹は平然としていた。
しかし、私は泣いていた。
自分が思っていた以上に人の死は尊いし辛いものだった。
もう、明日には祖父の笑顔どころか祖父を見ることさえ出来なくなってしまう。
私はずっと泣いていた。


妹も泣いていた。
たぶんもらい泣きだと思う。
しかし、妹の本当の気持ちを知ったのは告別式のときだった。
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