忘れたくない
しかしその数日後成り行きは忘れてしまったがお見舞いに行く日が来た。
嬉しさとドキドキと緊張でいっぱいだった。
おじいちゃんに会う時間はちゃくちゃくと近づいて来た。
不安と緊張で入った瞬間の記憶はあまりない。
その時私が見たおじいちゃんは体つきが変わってしまってガリガリになっていた。
すごく悲しかった。
だけど、おじいちゃんは笑っていた。
あの私が大好きな笑顔で
おじいちゃんは人のことを忘れてしまうこともあったみたいだったけど、私と妹はすぐに分かったみたいだった。
その話を聞いたときすごく嬉しかった。
おじいちゃんは眠たかったみたいだったけど
私たちが来てくれたと思って気を使って起きていてくれた。
やっぱり優しいと思った。
しかし、おじいちゃんはお昼ご飯を自分で食べれないくらい弱っていたし
ご飯もデザートを一口食べただけだった。
大好きだったお菓子も一口食べて終わり。
トイレに行くにも車椅子で行きその旅に看護士さんにお世話になる。
優しいおじいちゃんは「いつもごめんな」と言っていた。
でも顔の筋肉が落ちていってるのでしゃべっても聞き取りにくかった。
お見舞いを終わらせてから病室を出てエレベーターに行くまでの間
親や妹にバレないように泣いた
何を思ったわけでもなかったが、自然と涙だ出てきた。
その時に思ったこと。
今までお見舞いを拒む理由を妹がショック受けるかも知れんから…
と言っていたけど、それは違うかった。
自分自身がおじいちゃんの変わり果てた姿を見るのが怖かったんだと思った。