天国へのカウントダウン〜君色の奇跡〜
『あの時と同じ……』
この耳に響く高音
柚希の声だ…
「……?」
あえて柚希の顔を見ず
前にある木を見つめる…
『このベンチで…私を助けてくれたよね』
「ぁ……うん」
『私は全部吐いて楽になったよ…?』
『亮くんのおかげで仲直りもできたよ?』
「亮くんを頼って本当によかったよ?」
『だから…次は私が亮くんを助けたいの』
「柚希…」
涼しい風が2人を包み込む
俺、勘違いしてたのかな…
人の悩みを聞くのは得意だけど
自分の悩みを吐くのは苦手
これって……
ただただ強がって
逃げていただけなのかもしれない
自分からも周りからも…
"友達"……か。