彼女とライブと。【完】
どれぐらい、
そこにいたんだろう。
短かったような気もするし
すごい長い時間
いたような気もした。
ただ、ただ動けず、
異空間にいるみたいだった。
だが。
「おーい!!裕介ー!?
どこいんだー!!」
兄の大声によって
この時間はあっさり終わる。
ハッと気づくと俺はバッチリ
女の人と目が合っていた。
気まずさと恥ずかしさから
俺は
「すいませんでした!!」
と言って全力逃走。
階段を飛んで降りていった。