いとしのポテトボーイ
「奈良岡の気持ち考えると」

「報復か? 報復報復って、これじゃあ終わりがねんだよ。お互いが全てを失ってから後悔したって、そんなもんもう遅ぇンだよ!」

「悔しくないのかオマエは。俺は、夜も寝られねえほど悔しいよ。ひとりになるたびに、悔しくて涙出て来ンだよ!」

「だからって、自殺みたいなことすんなよ」

「自殺?」

「等々力サンとタイマン張るなんて、オマエには10年早ぇンだよ!」

「オマエがいけねんだ。オマエが何もしねえから、だから俺はひとりでやったんだよ。悪いか? 文句あんのか? 愛子だってそうだよ。オマエがフヌケになっちまったから、だからひとりでやったんだよ! オマエのせいだよチキショウ」
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