いとしのポテトボーイ
うしろめたいと思いながらも、わたしは雪沢クンを尾行することに決めた。
時間も何も分からないので、わたしは5時頃から雪沢クンの自宅近くで張った。
 
雪沢クンが出て来たのは8時近くになってからだった。

わたしは既に疲労こんぱい状態。

雪沢クンが向かったのは、自宅近くの神社。
待ち合わせ場所に夜の神社を選ぶなんて、これはもうタダ事ではない。
 
安土クンは既に来ていた。

「何だよ、話って」

雪沢クンが言った。

「オマエ、怒ってるよな?」

「何が?」

「奈津美とのこと」

雪沢クンは何も答えなかった。

「だってオマエ、最近俺のこと無視してるから」

「してねえよ」

「俺、夏休みが終わったら、学校辞めようかと思ってんだ」

「はあ?」

雪沢クンは結構落ち着いているみたいだったけれど、わたしはとても驚いた。

どうして辞めちゃうの?
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