いとしのポテトボーイ
わたしにはこれ以上どうすることもできないと思った。
学校に何もないと言うのなら、学校へ行く意味なんて本当にないのかも知れない。

2学期が始まると、安土クンは学校を辞めた。

真希チャンは1週間、ずっと泣いていた。

安土クンは真希チャンには転勤だと告げるつもりだったけれど、その前に「安土退学」の噂が勝手に広まった。

「相談ぐらいして欲しかったのに」

真希チャンが悲しそうに呟いた。

わたしは、真希チャンには永久に本当のことが伝わらなければ良いのにと思った。
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