いとしのポテトボーイ
喫茶店に着くと、安土クン、奈良岡クン、国見サン、真希チャン、わたしのほかになぜか雪沢クンがいた。

安土クンも奈良岡クンも雪沢クンも、店の先輩って人に「チワース」と挨拶をした。
その挨拶がちょっと体育会系だったので、彼らは見かけによらずスポーツマンなんだ、ナンテ勝手に解釈して少し安心した。

「部活、何やってたの?」

わたしが安土クンに尋ねた。

「部活?」

安土クンがわたしに思いっきり顔を近づけて来た。

人なつっこい、と言うのか、図々しい、と言うのか、この子の性格、よくわからない。
ただわかっているのは、本当に綺麗な顔をしている、ということ。

「あ、中学ン時、部活、何してたのかと思って・・・」

安土クンに息がかかるのがイヤだったので、わたしは顔を逸らして言った。

「俺たちが部活?」
 
奈良岡クンがフンと笑った。

国見サンも奈良岡クンと顔を見合わせて笑った。

なんだかバカにされたような笑い。
< 15 / 202 >

この作品をシェア

pagetop