いとしのポテトボーイ
「言うことないのか?」
宮下クンの声だ。
雪沢クンに何を言えと言うのだろう。
この言い方だと呼び出したのは宮下クンのほうだ。
「ヤマほどあるよ」
雪沢クンが答えた。
「なんで安土のこと、そんなふうに言うんだよ?」
「半分は本当のことだろ?」
「だけど半分はデタラメじゃねえか」
「半分が本当なんだからいいじゃねえか」
「みんなが誤解するだろ?」
「辞めた人間が誤解されたって構うもんか」
「何だと?」
「それとも、全部本当のこと言おうか? 教室でシンナーやったり、少しでも気に食わないヤツは徹底的に痛めつけたり。そんな雪沢クンのこと、みんなに喋ろうか?」
「今さら何が目的だよ?」
「俺、オマエには随分とイビられたから」
「だから今さら何だよ」
「オマエにとっちゃ過去のことかも知れないけど、俺にしてみたら深い傷となって今でもずっと残ってるンだぜ。あの頃は情けないほどオマエの言いなりになっていたからな」
「言いなりになってるオマエがトロかったんだよ」
「何だと?」
「なんで安土のこと悪く言うんだよ? 筋、通っていねえだろ?」
宮下クンの声だ。
雪沢クンに何を言えと言うのだろう。
この言い方だと呼び出したのは宮下クンのほうだ。
「ヤマほどあるよ」
雪沢クンが答えた。
「なんで安土のこと、そんなふうに言うんだよ?」
「半分は本当のことだろ?」
「だけど半分はデタラメじゃねえか」
「半分が本当なんだからいいじゃねえか」
「みんなが誤解するだろ?」
「辞めた人間が誤解されたって構うもんか」
「何だと?」
「それとも、全部本当のこと言おうか? 教室でシンナーやったり、少しでも気に食わないヤツは徹底的に痛めつけたり。そんな雪沢クンのこと、みんなに喋ろうか?」
「今さら何が目的だよ?」
「俺、オマエには随分とイビられたから」
「だから今さら何だよ」
「オマエにとっちゃ過去のことかも知れないけど、俺にしてみたら深い傷となって今でもずっと残ってるンだぜ。あの頃は情けないほどオマエの言いなりになっていたからな」
「言いなりになってるオマエがトロかったんだよ」
「何だと?」
「なんで安土のこと悪く言うんだよ? 筋、通っていねえだろ?」