いとしのポテトボーイ
「西中狩りって本当なの?」
教室の中がますます騒がしくなった。
西中狩りとは、西山中学の出身者ばかりを狙って襲うというもので、その呼び名は、一時
流行した「オヤジ狩り」から由来するものだ。
「わたし、先生に知らせて来る」
ゆうチャンが出て行った。
わたしもじっとしていられなくて、雪沢クンを追ってしまった。
東門の斜め向かいにある公園に彼らはいた。
「宮下やったの、オマエだろ?」
と、青いガクランのひとりが雪沢クンに言った。
「頼むよ雪沢。俺たち、もう何もしないから、だから見逃してくれよ」
4人はいきなり地面に座り込んで頭を下げた。
「やめろよ」
雪沢クンが手前の男の子を引っ張り起こした。
「宮下やったの、俺じゃねえよ」
「あ? 本当か?」
「なんで宮下がやられたのか、さっぱり見当もつかねえよ」
4人はホッとしているようだった。
何より、わたしが1番ホッとした。
教室の中がますます騒がしくなった。
西中狩りとは、西山中学の出身者ばかりを狙って襲うというもので、その呼び名は、一時
流行した「オヤジ狩り」から由来するものだ。
「わたし、先生に知らせて来る」
ゆうチャンが出て行った。
わたしもじっとしていられなくて、雪沢クンを追ってしまった。
東門の斜め向かいにある公園に彼らはいた。
「宮下やったの、オマエだろ?」
と、青いガクランのひとりが雪沢クンに言った。
「頼むよ雪沢。俺たち、もう何もしないから、だから見逃してくれよ」
4人はいきなり地面に座り込んで頭を下げた。
「やめろよ」
雪沢クンが手前の男の子を引っ張り起こした。
「宮下やったの、俺じゃねえよ」
「あ? 本当か?」
「なんで宮下がやられたのか、さっぱり見当もつかねえよ」
4人はホッとしているようだった。
何より、わたしが1番ホッとした。