いとしのポテトボーイ
「何を聞きたいか知らねえけど、刑事サンの話聞いてやるから、表出ろよ」

雪沢クンは完全にキレている様子。

こんな言い方をされたら、雪沢クンでなくたって腹が立つ。
 
クラスの子たちがア然としていた。

「雪沢、落ち着け」

先生の頼りな~いひと言。

先生も驚いているみたい。

無理もない。

我が校の英雄が、昔、少年係の常連だったなんて。


「オマエの差し金だな?」

鬼塚刑事が雪沢クンに言った。

「差し金?」

雪沢クンは教室を出て行こうとして足を止めた。
鬼塚刑事はまるで教室を出て行こうとはしない。
ここで、みんなの前で、雪沢クンの過去を暴露するつもりなんだ。

アナタは少年係の刑事には絶対に向かない!

< 187 / 202 >

この作品をシェア

pagetop