いとしのポテトボーイ
こんな形で安土クンに救われてしまった雪沢クンのことも、雪沢クンのために罪を犯してしまった安土クンのことも、そしてナゼか、こんなことで大ケガをしてしまった宮下クンのことも、とても悲しい。

「迷惑かけてすまなかったな雪沢」

安土クンが立ち上がった。

「俺、警察、行くわ」

「安土クン・・・」

「オマエには本当にイヤな思いばっかりさせちまったな」

安土クンがわたしを見て微笑んだ。

「わたしは・・・・・・」

「雪沢のこと、ちゃんと捕まえててくれよな」

「・・・・・・・」

安土クンがドアに手をかけたところで、やっと雪沢クンが呼び止めた。
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