いとしのポテトボーイ
奈良岡クンと国見サン。

安土クンと真希チャン。

みんな美形でいいな。

なんだかわたし、悲しくなって来ちゃった。

「ケーキ、食う?」

雪沢クンがそんなわたしを気遣ってくれる。

だけど空しい。

だって、3人の男の子を比べたら、誰がどう見たって雪沢クンだけヘンな顔。
ジャガイモなんだから。
 
でも安土クンたちも、わたしと真希チャンと国見サンを比べて、やっぱりわたしには当たりたくないのかな。

そうだよね。
 
わたし、ついて来るンじゃなかった。

帰りたい。

だけど言い出せない。

言い出すきっかけも、帰る理由も思いつかない。

それに、真希チャンや国見サンに嫉妬していることも知られたくなくて、結局ここでみんなとお昼ごはんを食べた。
そしたら午後から6人で映画に行くことになった。

アメリカで大ヒットしたというラブストリー。

もう最悪。
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