いとしのポテトボーイ
3、イヤな予感
3、イヤな予感


「等々力センパイがいた」

月曜日の朝、教室に入って来るなり安土クンが奈良岡クンに言った。

土曜日、お好み焼き屋サンでみかけた、あの怖い人たちのことだ。

やっぱり安土クンたちの知り合いだった。

「奈良岡クンとはどういう関係なの?」

わたしは本当に心配になって尋ねた。

奈良岡クンはポケットからタバコを取り出すと、「興味ねえや」みたいな顔でそれをくわえた。

「教室で何てことするのよ!」

わたしはそのタバコを奪い取った。

教室の外ならタバコを吸ってもいい、というわけじゃないけれど、教室の中でこんなこと、あまりにも学校をナメている。

「ムチャしないで」

愛子チャンが言った。

愛子チャンも何か事情を知っているようだ。
本当に心配そうな顔だもん。

「わたしには、みんなの過去を知る権利ない?」

わたしは安土クンの顔を見た。
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