いとしのポテトボーイ
「何だ、その態度?」

センパイが眉間にシワをよせた。

奈良岡クンは両手をポケットから出して、

「ご無沙汰してます」

と頭を下げた。

「ちょっと付き合え」

センパイは奈良岡クンの足元にタバコを投げ捨てると、奈良岡クンを誘って歩き出した。

「ちょ、ちょっと待ってよ。奈良岡クン、授業どうすんのよ?」

わたしの心配を無視して、奈良岡クンはそのグループについて行った。

「ねえ安土クン。行かせちゃっていいの? 止めてあげなくちゃ」

「シカトで通すことなんて出来ねえよ」

「なんでよ? わたし、先生に知らせて来るッ」

「やめろ! 余計なことすんな」

「だってッ」

「まだケジメつけてねんだよ」

「ケジメって何よ? 事故ったのはみんな奈良岡クンのせいなの? 彼女に責任はなかったのッ?」

「オマエ、なんで事故のこと」
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