いとしのポテトボーイ
教室に入ると、真希チャンがクラスの子たちと楽しそうに喋っていた。
誰とでも楽しそうにできる真希チャン。

もうこれは天性の才能だ。

「遅かったね奈津美、安土クン。1時間目と5時間目、入れ替えだよ」

「嘘ォ! リーダーの宿題、昼休みにやろうと思ってたのに」

わたしにとって悪夢のような時間割変更。

「奈良岡クン、遅いね」

真希チャンがリーダーの教科書をパタンと閉じて言った。
どうやら「宿題完了」といった顔だ。

いいなあ。

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