いとしのポテトボーイ
だけどナント、このクラス、真希チャンとわたしの間に、国見愛子という子が入った。

6番、木村真希。

7番、国見愛子。

8番、桑田奈津美。

しかも国見サン、ちょっと怖そうな人。

だってパーマかけてるし、髪の色も金髪。
パーマもカラーも校則違反のはずなのに。
 
だけど肌の色が透き通るように白くて、睫が物凄く長くて、とても綺麗な人。
わたしなんかずっとハンドボール部にいたから、真っ黒けの顔にたくましい手足。

同じ年の女の子とは思えない。

その点、真希チャンは吹奏楽部のクラリネット奏者だったから、華奢で可愛い。
何度かわたしはクラスの男の子から真希チャンに渡してくれと手紙を託されたことがある。

でも真希チャンは思いっきりメンクイで、

「美少年でなくちゃ男じゃない」

みたいなポリシーを持っている。

それもハンパじゃない。

絶世の美少年を真希チャンは待ち望んでいるのだ。
 
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