いとしのポテトボーイ
わたしは人通りのないガード下に引っ張って行かれた。
そこにはいつもの仲間がいた。
もうひとりの男の子と、女の子が1人。
「随分なことしてくれるじゃん」
女の子が言った。
愛子チャンの起こした傷害事件のこと。
彼女はまだ入院中だ。
愛子チャンはこの場所で彼女を待ち伏せして、そして襲った。
ひとりで彼女を待っていた愛子チャンの気持ちを考えると、わたしは涙が出そうになった。
「ひどいのはどっちよッ」
怖い、と思うより、悔しくて、わたしは言い返した。
「奈良岡クン、もう戻って来ないのよ。アンタたちに殴られて死んじゃったのよ」
「それでおあいこだろ?」
「おあいこ?」
「等々力サンもそれでケリつけるつもりだったのに。なのに奈良岡の女がまた振り出しに戻してくれたんだよッ」
「違う。そーじゃない。人が死んでるのに、振り出しに戻れるはずないじゃないッ。愛子チャンだって奈良岡クンとの愛を一生懸命守りたかっただけなのよ!」
「勝手なこと言うな!」
そこにはいつもの仲間がいた。
もうひとりの男の子と、女の子が1人。
「随分なことしてくれるじゃん」
女の子が言った。
愛子チャンの起こした傷害事件のこと。
彼女はまだ入院中だ。
愛子チャンはこの場所で彼女を待ち伏せして、そして襲った。
ひとりで彼女を待っていた愛子チャンの気持ちを考えると、わたしは涙が出そうになった。
「ひどいのはどっちよッ」
怖い、と思うより、悔しくて、わたしは言い返した。
「奈良岡クン、もう戻って来ないのよ。アンタたちに殴られて死んじゃったのよ」
「それでおあいこだろ?」
「おあいこ?」
「等々力サンもそれでケリつけるつもりだったのに。なのに奈良岡の女がまた振り出しに戻してくれたんだよッ」
「違う。そーじゃない。人が死んでるのに、振り出しに戻れるはずないじゃないッ。愛子チャンだって奈良岡クンとの愛を一生懸命守りたかっただけなのよ!」
「勝手なこと言うな!」