いとしのポテトボーイ
安土クンはテストを真面目に受けていた。

わたしは安心した。

テストを受けるということは、まだまだ学校に居るということ。
 
テスト期間はさすがに男子サッカー部の練習もなくて、わたしたちは・・・安土クン、雪沢クン、真希チャン、わたしの4人は、久しぶりに揃って先輩の喫茶店へ行った。

ウエーターの男の子が安土クンに、

「セラミックボックスのチケット、いい席取れたぞ」

と言って持って来てくれた。

「あ、スンマセン」

6人で行くつもりだったコンサート。

今は4人しかいない。
 
さすがの真希チャンも、

「みんなで行きたかったね」

と、ちょっと寂しそうな顔をした。
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