必死こいて桜姫やってやんよ!
「…ホント、シリアスが似合わないオジョーサンだわ〜」
毒抜けちゃったよ。
そうヘラヘラに戻ったカズは扉に向かって歩き、ドアノブに手を掛ける。
「え、帰んの!?」
「だってお前空気読めなくてよぉ〜。
それに俺だって一応挨拶に回んなくちゃいけねぇしよぉ〜」
「帰るならこの縄ほどいてけよ」
ズイ、縛られた手首をつきだした。
すると呆れたようなバカにしたような顔をして言う。
「あのねぇオジョーサン。
俺、敵なのよ、敵。
分かる?」
「知ってる。
からこの縄ほどけ」
「……」