必死こいて桜姫やってやんよ!
ちょっと鼻息があがったようなハンナは目の前に。
雰囲気はちょっと修羅場っぽいです。
さて、何故こんなことになっているのでしょう。
①あたしと憂依が一緒にいるのが嫌だから
②婚約者のくせに目の前で堂々と浮気(?)をするのが許せなかった
③そもそも婚約者に電話する理由が他の女を連れてこいってふざけてんのかコラ
もはや全部そうだよね、全部当たってるよね。
だから修羅場は無理って言ったやん!
…とはいえ、あたしが全面的に悪い…いや、6割ほど悪いので(4割は憂依)謝ろう。
ハンナには嫌われたくない。
「ハ、ハンナ…」
「嫌ですわ!
私の方が愛想がありますし、何があったってついていく自信もありますわ!
だって私、大好きなんですもの!」
さっきまでキラキラ光っていた目を今ではうるうるさせて。
…そっかぁ、そこまで言われたら、な。
憂依はモノじゃないから譲る、って言い方はおかしいけど。
あたしは諦めようかな。
…愛想もないらしいし。
「だからお願いします紀憂さん!
憂依さんではなく、私を選んで下さい!」