必死こいて桜姫やってやんよ!
「とりあえず心当たりを手当たり次第調べてみたんだけど…
なかなかでてこないからちょっと違う方向から調べてみたんだ」
「違う方向?」
「うん。
裏のチャットなんだけど」
パスワードに苦労したな〜と微笑っている兄さん。
……それ笑い事じゃなくね?
「で、なんかあったか?」
子犬くんが首を傾げている。
その動作がとても似合っていて鼻血もんだけど、目は真剣そのもので、こーゆー時でもバカな自分の思考に頭が痛くなった。
兄さんは言いにくいように重々しく口を開いて言った。
「それが…そのチャットには…、
嘘、の情報が流されてた」
シィーンと部屋の中が静まった。
それでも兄さんは続ける。
「他の裏サイトにも入ってみたけど、どれもだいたい同じような内容だった。
内容は…―」
キーボードを軽く打って画面を兄さんの目の前に座っているあたしのに見えるように、こっちへ向けた。
目に飛び込んできたのは―――