必死こいて桜姫やってやんよ!
「紀憂さんは…こうなった原因わかる?」
誰かの恨みを買ったことは?
まるでそう問われているよう。
……やべぇ、ありすぎてわかんねぇ。
あの時か?
いやあの時かも…う〜ん……。
そんなあたしの思考がわかったのか、兄さんは
「でも俺等と面識ないもんね」
大丈夫だよ、と柔らかい笑みと続けて柔らかい声で言ってくれた。
「俺ってそんな遊び人に見えるん〜?
ショックやわぁ〜」
「実際そうなんだから別にいいだろっ」
じゃれ合う灰と子犬くんを横目に、兄さんと黒髪メッシュはどうする?と問うた目をあたしの隣に向ける。