必死こいて桜姫やってやんよ!
「コイツは預かった」
預かった、って誘拐じゃねぇんだから…。
それでも兄さんと黒髪メッシュは本当の意味が分かったようで。
「分かった」
と黒髪メッシュは一言だけ言い、兄さんは柔らかい笑みで頷いた。
でもなんだか…
「巻き込んだみたいで…ごめん」
あたしの素行の悪さで、此処にいる皆が悪く言われているのがとても申し訳なく感じた。
「全然大丈夫だよ。
元からちょっと普通の道から外れちゃってる奴らだから」
「でも、」
「ね?」
ニッコリ笑顔で言われるともう何も言えない。
渋々とあたしは頷いて、
「ありがとう」
と自分にしか聞こえないような声で呟いた。