好きだから許した。

梅雨にかかる季節。

初夏の深夜に
鳴り響いた携帯。

アラーム?
ってんなわけないか…

あたしは寝ぼけたまま
眩しい画面に目を向けた

新着メール一件
アユだった。

たったひとこと

助けて

って…体がぞっとした。本気で心配だった
でも……

あたしはなんて心の狭い人間なんだろう…

アユには山本が
いるじゃん、

って…

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