【短】カラフルな恋物語
いつから心が離れちゃったんだろう。
いつからあたしは要らなくなったんだろう。
…… わかりたくもなかった。
あんな光景、見たくなかった。
なんであんなの見ちゃったんだろう。
〝終わり〟なんて、あたしには要らないのに。
永遠だって、信じて、疑う事さえもしなかった。
あたしの気持ちは色褪せてないのに。
「… ごめん」
―ひどい人。
ぼやけていた視界がはっきりとした。
あたしの目の前にいるのは、あたしが好きな彼だったはずだった。