love♂♀game
皆があいつの事を例え好きになったとしても、私は絶対流されたりしない。
「図書館に寄って行くから、紗枝は先に帰ってて。」
「うん、分かった。」
放課後、私は紗枝にそう告げて図書館に向かった。
頭は悪いけど、読書は好き。
だから毎週図書館に通ってる。
誰も居ない、静かな空間。
ひんやりとした空気。
それら全てが、私に落ち着きと安らぎを与える。
それが今日、一気に崩れ去ることになるなんて、思っても見なかった。
そう、私が大嫌いなアイツがくるなんて思っても見なかったんだ。
恋愛ゲームの開戦まで、あと2日の事だった。
◆◇◆