love♂♀game

友達の情報によると、船津さんは毎週水曜日に図書館に寄っているらしい。


そこでなら、二人きりになれるかもしれない。


部活まで、まだ少し時間がある。

僕は放課後図書館に向かった。



図書館のドアを開けると、そこには情報通り船津さんがいた。




「何の本読んでるの?」




そっと近づいて声をかけると、船津さんはびくっと肩を揺らして僕の方を見た。

そして、驚愕の表情をして見せた。



「な、な、何であんたが居んのよ〜っ!!」



…初対面なのに、この嫌われ様って。


ちょっと傷つく。



「そんなに毛嫌いしないでよ。前から船津さんの事可愛いなって思ってたのに。」


出来るだけ笑顔を保ちながら僕は言った。



「どうせ色んな女の子に言ってんでしょ。」



…図星だった。



「僕の事嫌いな様だね。」


こうなったら、最後の手段をとるしかない。

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