恋する×秒前
 数分後。

「どうだっ!今日のは力作だっ!」
 
 鏡を見ると、ゆるフワのカールをした髪を、ポニテにされてた。

「どうやってストレートをゆるふわにしたの!?」
「秘密に決まってんだろ?俺はどんなかなぁー?」
「力作」
「うぉ!ガチ盛り?結構よくね?」

 周りの女子がさすがに集まる。

「りー君かっこいいー!」
「だろ?」
「女の子りー君がやったの!?すごーい!」
「だっろ?」
「にあわなぁーい(笑」
「あ?今誰?男だろ?」
「やべ、ばれたっ」

 なんだろ。すっごくガキみたい。

「あれ?もうすぐ昼休み終わるじゃん!」
「あー?ホントだ。バックれるか」
「えー?じゃあその髪自慢できないじゃん」
「あぁー、じゃあ今日はいるか」
「りー君妹に甘すぎ」
「別にいいだろ、妹なんだし」
「別にいいだろぉー、妹なんだしぃ」
「繰り返すなっ」

 
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