あの日の僕は。
「……これからこの新幹線が発車します。席について大人しくしてください」
とか先生が言うけれど。
いつもうるさいこのクラスは今ピークに達していて。
先生の声もろくに聞き取れないうるささ。
これが1時間以上続くのか。
自然とため息が出る。
この新幹線の席順はなぜか教室の席と一緒で。
隣が松川ってことだけが唯一の救い。
……1週間過ごして分かった。
松川は推理とか大人なファンタジーの本が好み。
恋愛系はあまり読まない。