あの日の僕は。
僕と新幹線
バレた。
まだ1週間ぐらいしか経ってないのに。
早過ぎだろ。
「……なんで分かったの?」
「なんか、今の鈴木くんは近付きやすいというか……話しやすいんだよね」
なるほど。
たとえ偽ったって、根源……性格をすべて変えられるワケじゃないんだ。
「俺……いや、僕の名前は佐藤陸也」
「佐藤くん……」
「陸也でいいよ」
僕は松川に向かって微笑む。
「ある日、家出したら海里に会ったんだ。本当に僕とそっくりでさ。驚いたよ」