あの日の僕は。



「確かに、似てるよね」



「で、人生交換……僕は海里として。海里は僕として過ごしてるんだ」



「スゴイ。本のお話みたい」


「でしょ」



松川は驚いてるんじゃなく、まるで新しいモノを見つけた子供のような表情をしていた。



僕は松川にとってよく分からない人なのに。


怖がったりしてない。


「じゃぁ……これからよろしくね、陸也くん」


むしろ、



「うん」


受け入れてる。



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