あの日の僕は。
すやすや眠っている翔太を見ながら、カバンを元に戻した。
「よし……」
会社は僕のと同じだから使い方は多分分かる。
アドレス帳から『鈴木海里』を探した。
柴田……白井……菅野……。
あった、鈴木。
件名は一応、
《佐藤陸也です。》
にしておいた。
《さっきはゴメン、少し言い過ぎた。いつ元に戻る?》
送信した後、すぐ送信ボックスを開き、メールを削除。
そして待ち受けに戻り送信履歴というところも削除。