あの日の僕は。



「だよなぁっ!」


一気に明るくなる翔太。



意外と扱いやすい。


「来年も仲良くしよーぜ!」


「なんか大晦日に言いそうなセリフだな」


「いんだよ!」


来年どころか明日には僕は翔太の隣を離れるんだし。


そう思うと少し寂しくなってくる。


「これからもよろしくな!」


翔太が手を差し出してきた。


「……おう!」


僕も手を出し、握手をした。







別れの、握手を。








「来年、か……」


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