あの日の僕は。
「なんでお前が?」
はあ?
「……まさかケータイまで交換するつもりなのか?」
「そーじゃねーの?」
それが当たり前と言いたそうな海里。
冗談じゃないぞ。
「それだけは拒否する」
プライバシーが筒抜けじゃないか。
まぁ、人生交換という時点でプライバシーもナイ訳だが。
階段を下り、僕は母さんに挨拶をした。
「お邪魔しました」
「いいえ」
無愛想だな~。
自分の母親に挨拶というのもおかしなものだ。