あの日の僕は。
いや、靴もあるし、テレビの音も聞こえる。
まさか……無視?
部屋に行きケータイを開く。
アドレス帳から海里の名前を探し、発信ボタンを押した。
『もしもし~。ちゃんと家に着いたか~?』
意外と早く出たな。
「そりゃ着くよ。子供じゃあるまいし」
『で、用は何~』
「そうだった」
忘れるとこだった。
「お前、この家で無視されてんの?」
『無視っつーか、興味を示されてないっつーか』
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