水車
そんな可愛い彼女も片想いをしていた。
『優っ!あれ、見て//!』
鞠菜の指の先にはある1人の男の子の眩しい笑顔があった。
『…また、竹野ぉ~(笑)?』
私がからかうと鞠菜は顔を真っ赤にして『…馬鹿』と、小さく反抗した。
竹野 亮(たけの りょう)。
鞠菜が片想いをしている私達と同じ小3の男子。
無駄に足が早くて、
運動神経はずば抜け。
頭もそこそこ良くて、
顔だってイケメンの分類に入る。
いわゆる、学校のアイドルってやつ。
そんな彼に想いを寄せる女の子は少なくなかった。