If〜桜龍の彼等〜【完】
一体どこに行くんだろう−−


バイクは街中からどんどん人気のない方へと走っていく


15分くらい走った所でバイクを止めるタクト


そこは街を一望出来る小高い丘の上だった


「座ろう」


この場所に似つかわしくない小さなベンチに並んで座る


「いい眺めだろ?」


「うん」


「ここはあいつらも知らない、俺のお気に入りの場所なんだ。

1人になりたい時、考え事をしたい時、大きな決断をする時、必ず俺はここに来て静かな時間を過ごすんだ。

静かなこの場所は気持ちが落ち着くんだよ」


「そんな大切な場所にどうして私を…?」



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