If〜桜龍の彼等〜【完】
「でもさ、今回の事でちょこっとくらいタクトに気持ち揺らがなかった?」


「揺らぐ?」


「ほら、好きな奴いるでしょ?

でも、タクトもルナちゃんが思ってる以上にルナちゃんの事大切に思ってるし。

少しくらいタクトに気持ちいきそうにならなかった?」


「………。」


私、最低だ…


あんなにも大切に思ってたはずなのに


誰よりも愛しているはずなのに


タクトの優しさが、強さが、眩しくて暖かくて、嬉しかった…


ライト以外の人を…


男の子として見ていた…


ライトだけをずっと愛するって誓ったのに


ごめんね…


本当にごめんね…


もう揺らがないよ


ライトだけを想うから



こんな私を許して………



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